魔理沙は死ぬまで人間でいるんだ、と言った。ああ、そうか魔理沙は私よりもずっとずっと早くに死んでしまうんだ、と理解するのにそう時間はかからなかった。でもそれが悲しいとは思わなかった。(だって何だか魔理沙らしくないもの)魔理沙が「捨虫の魔法」を習得してしまうほうがよっぽど悲しいことだと思ってしまったのだ。私はおかしいのだろうか?私はずっとずっと前に「捨虫の魔法」を習得してしまっているけれど何も喜びは生まれてこなかった。むしろ虚しかった。習得することが魔法使いとしての義務だと思っていたから仕方がないと思っていたのだ。

「魔理沙は私より早くおばあちゃんになってしまうのね、そしていなくなってしまうのね」
「そーだなー」
「ずるいわ。みんなの前から一番に姿を消してしまうだなんて」

だって魔理沙は死んでしまったらみんなの悲しむ顔を見なくていいんだもの。悲しみの空間にいなくていいんだもの。私はきっと魔理沙が死んでしまったことよりもみんなが悲しむところを見るほうが辛いと思った。ずるいわ、魔理沙は。
こんなことを言っていると私が魔理沙のことをどうでもいいと思っているようだけれど実際はそうでもないのだ。予想ができないのだ。魔理沙がいなくなってしまってからの自分のことが。だから仕方がないのだ。きっと心のどこかで強がっていて私は魔理沙が死んでしまっても悲しむわけなんかない、とどこかで言い聞かせているのだ。
好きになってしまってはいけないのだ。魔理沙のことだけは絶対に好きになってはいけない。それはみんなみんな思っていることだと思う。アリスだってパチュリーだってきっとそう思っていて、でも好きにならないなんて不可能だということも思っていてそれでも強がっていて。(ああ、まるっきし私と同じね)

「そうだな、ずるいかもしれないな」
「そうよ」
「私が一番に天国に行ってみんなのこと見下ろせるんだもんな」
「何言ってるの、天国になんて行けるかどうかわからないじゃない」
「なんでだよ?」
「魔理沙は罪作りな人だからよ」

そうよ、あなたは人の心を盗み過ぎている。みんなの心を。そして私の心も。魔理沙はどうしてこんなにも人に好かれるのかしら。魔理沙がほかの人と違う何かを持っているからだということは理解できるけれど私たちと違うところを探しても出てこないのだ。唯一ちがうところは命は短くて儚いものだということを認めているところくらいだ。そしてそれに逆らっていないということだ。そう。何だかそれだけで魔理沙がものすごく綺麗な人間なんだな、と思えてしまう。やっぱりそこなのだろうか。みんなが魔理沙に引きつけられる理由は。

「ま、そんな先の話したって仕方ないんだぜ」
「…そうね」
「私はとりあえず毎日を楽しむぜ。それでも楽しみ足りなかったら何度でも生まれ変わるぜ」
「魔理沙のことだから幽霊になって出てきそうね」
「それはそれで面白そうだな。幽霊になったらに会いに来てやろうか?」
「結構です。どうせろくなことしないもの」

けらけらと無邪気に笑う魔理沙を見て自然に私も笑みをこぼした。ずっとずっと先の話だけれど、でもそれでもこうして一緒にいられるのは永遠じゃないのね。まあ、まだまだ先のことなんて分からないのだけれど。




百万光年先に咲く花
これから私たちどうなっていくのかしら



寿命ネタはかきたかったんだ!20100219

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