ぶっとばすぞだいすき

ぶっとばすぞだいすき



あんなにも大きな声(私にとっては大きな声)で言ったのに反応がなかったのには少しむっとなった。というか私の努力というか、思い切りというか、勇気と言うかまあそのたもろもろをどうしてくれるのだろう!いや、でも少しほっとしたといえばほっとしたのだけれど。もしちゃんと耳に届いてたらどんな反応するか分からないわ。よかった、うん、よかったのよこれで。

魔理沙は本を読んでいる。私はそれをじいっと見つめている…わけではないのだけれどまあ見ている。せっかく一緒にいるのに本を読みだしちゃうのよね、魔理沙って。それで本を読みだしちゃうと自分の世界に入っちゃうから私のことなんて全く見てくれないのよね。「悪い悪い」とか言って気付いたころにはもう帰る時間になっちゃってるなんてよくある話だわ。でも、実は退屈じゃないのよね。こうして本を読んでいる魔理沙の表情を見るのはとても好き。だってこういうときだけだもの、魔理沙のことをよく見れるなんて。(きっと魔理沙は私が見ているだなんて思ってないだろうなあ)(あ、私きもちわるいかなあ)魔理沙って目おおきいよね、綺麗な金髪よね、以外に大人っぽいところもあるよね。ああ、何ていうか言い出したらきりがないけれど、魔理沙はひとことで言い表せないくらいにとても、とても、素敵。言葉が出てこないくらいに。


「ちょっと、トイレ…」
「わっ!」
「わ!な、何だよ、いきなり」
「ま、魔理沙がいきなり立ち上がるからびっくりして…」


いきなり動き出すなんてびっくりするじゃない!ああ、びっくりするというか焦るというか。ぼんやりと魔理沙のことなんて見つめちゃって本当何してるんだろう私。この状況じゃ私が変な人じゃない。魔理沙はとても女の子だとは思えない歩き方でトイレに向かった。きっと本に夢中でずっと我慢してたんだわ。水を流す音が聞こえてきてあーすっきりした、とまたまた女の子らしくない歩き方で帰ってきた。(でもそこが何だか可愛い)私はこんな魔理沙を見て心の中はおだやかなのだけれど、少しむすっとしてみた。(だってこのままじゃまた本を読み始めるに違いないわ)(まあこれで無視されたら終わりなんだけど)


「何だよ、腹でも減ったか?」
「違うよ、魔理沙じゃあるまいし!(どう見たらお腹すいてるようにみえるのよ)」
「いや、お茶もお菓子も出してなかったし」
「いつものことでしょ」
「まあなー」
「あの台所でお茶入れてもらってもねえ(汚すぎる…)」
「カップとか皿なんかも行方不明だしなー」
「魔理沙ごはんちゃんと食べてる?」
「それなら心配いらないぜ。毎日いろんなとこ周ってご飯お邪魔してるからな。むしろ食べ過ぎてるくらいだぜ」


むすっとしていたくせに何で今度は心配してるのよ。魔理沙と話すと調子が狂うわ、本当。ああ、でもそうよね、ご飯食べてなかったらこんなに元気なはずないわ。そういえばたまに私のところにも食べにくるわよね。でも、魔理沙は自分で料理しないのかしら?アリスの情報によると魔理沙は料理が上手らしいけど…って今はそんなことはどうでもいいわ!(よくないけど気になるけど)私は魔理沙にかまってほしいのだ。…かまってほしい?いや、ちがうちがう。私のことをほったらかしにして本を読んでいることが気にくわないのだ。そうそう、そうなの。それに、さっき私が言ったこと、もう一度聞いてほしい、のかもしれない。(もう言う勇気はないけれど)魔理沙はけらけらと笑って今日はどこに食べに行こうかな、と計画をたてている。私のところにでも食べにおいで、と言う勇気はない。馬鹿だなあ、私は。こんなにも消極的だから駄目なんだよ。駄目というかだめだめ。だめだめだめ。


「今日はふたりでアリスの家にでも行くか!」
「え!?私も?」
「せっかく一緒にいるんだしいいだろ」
「で、でも(私きっと邪魔だわ)」


魔理沙のばかばか。何を言ってるのよ。鈍感。こんなこと大きな声では言えないけど、アリスも私もあなたのことが好きなのよ!(もう認めるわ!)そんな私たちの間に挟まれて食事するだなんて危険すぎるわ魔理沙!さっきだって言ったじゃない!魔理沙のこと、好きだって。(つい口に出てしまったのよ、結構大きな声で)


はアリスのこと嫌いなのか?」
「そ、そんなことないわよ(嫌いなわけじゃないよ、本当。友達としては好きだけどライバルなのよ)」
「…じゃあ、私のことが嫌いなのか?」
「な、なんでそうなるのよ!?」
「だってさー」
「わ、私が魔理沙のこと嫌いなわけ…!べ、別に…す、好きっていうわけ、でもないけど…いや、す、すき…っていうか
 …と、友達としてっていうか…で、でもできたらここここ、恋び…」
「…何言ってんだよ?変なやつだな」


ああ、私何言ってるのよ、やっぱり私だめだめじゃないの。こういうときこそ自分の気持ちをしっかりと伝えるチャンスじゃないの!素直になれないというよりも自分の気持ちが伝わってしまうのが怖いのかもしれない。魔理沙は少し呆れた顔で私を見ていた。思わず両手で顔を覆いたくなってしまった。私ってばはずかしい!でも、魔理沙はすぐに笑顔に戻った。どうでもいいや、とでも言うように。(ああ、本当かわいいなあ)私はきっと顔を赤くしてきょとんとしているに違いない。ああ、魔理沙の笑顔に吸い込まれてしまう。何も言えなくなってしまう。ただ言葉を発さずに魔理沙のことをきゅっと抱きしめたいと思った。ただ、この笑顔を見ているときは言葉が邪魔だとさえ思ってしまう。少し口をぱくぱくさせて言葉を探したけれど言葉なんて見つからなかった。このときはっきりと好きだと言えればどれだけいいことだろうか。抱きしめる勇気があったらどれだけ。


「私はもアリスも好きだから一緒にご飯たべたいと思っただけなんだぜー」


ああ、もう魔理沙は可愛いなあ!ぶっとばしちゃうぞ!大好き!でもちょっと切ない。





魔理沙は攻めがいいけど私がかくと受けっぽくなるw(20110917)

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